
otomo株式会社
https://otomo-inc.com/otomo株式会社 ご紹介
otomo 株式会社(以下、otomo)は、海外から日本を訪れる旅行者に、otomo スタッフが実際に現地を訪れ、目で見て肌で感じた日本各地の魅力を織り交ぜたツアープランを、面談を経て登録したガイドが案内するプライベートツアーサービスを提供するスタートアップです。
2019 年 1 月 22 日の正式リリース以降、公開しているツアープラン数や登録ガイド数は拡大中。ツアーの利用者も順調に伸びています。同社は、2 年以内に全国で年間 3 万件超のツアー実績を目指す、としています。
otomo のプライベートツアーサービスは、ガイドブックには載っていないような場所を巡るオリジナリティあふれるツアーをベースに、ガイドには「言語スキルや趣味特技を活かした有意義な活動機会の創出」、旅行者には「その土地ならではの魅力や雰囲気を専属のガイドが案内することによる旅行体験の向上」といったメリットをもたらしています。
海外から日本を訪れる旅行者が 2018 年に年間 3,100 万人を超え、そのうち約 85% はアジア諸国からの旅行者となっています。そのため otomo は、アジア、なかでも成長性の高い中国市場をターゲットとするサービス展開が急務となっていたそうです。
課題
ただ、中国市場へ展開するにあたってはやはりさまざまな課題がありました。その中でも大きかったのは、中国特有の法規制とインターネット環境です。
「中国国内のサーバーを利用して Web サイトを公開するには『ICP ライセンス』が必要となることがわかりました。さらに、ICP ライセンスを取得するには現地法人の設立が必要となるため、実現にはかなりハードルが高いことが分かりました。」(北川氏)
「また、中国ユーザーが日本の Web サイトにアクセスする場合にも様々な課題がありました。中国のネットワーク環境が不安定だったり、日本では当たり前のように利用している地図サービスや SNS の機能が利用できなかったりするなど、中国向けにユーザーインタフェースを作り直す必要がありました。」(末並氏)
otomo は 2019 年 1 月より順次、他社クラウドサービスから Alibaba Cloud へサーバー環境を移行しており、Alibaba Cloud 導入によって期待する一番の効果は、コストメリットであると言います。
「クラウドサービスは従量課金制が多く、ユーザーの利用状況によって思わぬコスト増につながることもありました。しかし、Alibaba Cloud は月額前払い方式のサブスクリプション課金もあるため、運用コストの可視化が容易になり、リソース管理もしやすくなるのではないかと期待しています。」(北川氏)
「既存の他社クラウド環境から移行するにあたって、エンジニアの運用負荷が増えるなどの心配もありましたが、サポート体制が手厚く、これまでのところスムーズに運用することができています。」(末並氏)
Alibaba Cloud選定理由
迅速に中国向けビジネスを立ち上げるため、otomoが選んだ方法はサーバーを香港に設置し、サービスを展開することでした。
「営業からは、香港リージョンを活用したサーバー構成の提案をいただきました。香港のサーバーを利用する場合には ICP ライセンスの規制がなく、さらに、中国本土からのネットワーク品質も安定しており、サービスにも問題がないことをご説明いただきました。他方、当時利用していた外資系クラウドサービスは香港リージョンに対応していませんでした。そうしたことから、Alibaba Cloud の導入を決定しました。」(平塚氏)
「Alibaba Cloud は『中国に強い』だけでなく、スタートアップ支援プログラムがあり、創業間もないスタートアップへの手厚いサポート制度があることも魅力に感じました。」(平塚氏)
otomoが目指す未来
otomoの ビジョンは「新たな旅のスタイルの創造を通じて、旅や地域社会を豊かにする」ことです。平塚氏は今後の展開について「日本だけでなく、特にアジアをはじめとする新興国にもこのビジネスを拡げ、ガイドとなる現地の人々の収入を上げる一助になりたいと考えています。旅行者の幸せだけでなく、ガイドの幸せにも貢献し、ツアーで巡る各地域の経済を活性化させることなどを通じて、社会を豊かにしていくことが我々の目指す未来です。」と語ってくれました。