オープンソースカンファレンス2019でAlibaba Cloudについて講演しました

 

SBクラウド ソリューションアーキテクトの松田悦洋

SBクラウド ソリューションアーキテクトの松田悦洋

10月10日に開催された「オープンソースカンファレンス2019 Tokyo/Fall」。SBクラウド ソリューションアーキテクトの松田悦洋は同イベント内で、新たなクラウドサービスに対する興味関心の強い方達を対象に、「知る人ぞ知る第4(!?)のクラウド - Alibaba Cloud って何ですか? 中国特有の課題を解決できますか?」と題した講演を実施しました。

Alibaba Cloudとは?

最初に松田はアリババグループとAlibaba Cloudの関係性を解説しました。「アリババグループはCtoCプラットフォームのタオバオやBtoCのプラットフォームのTMALLなど、中国での生活に欠かせないサービスを多数運営しています。これらのサービス全体の月間アクティブユーザーは7億人超で、その巨大サービスの基盤を支えているのがAlibaba Cloudです。“止まらない”と“データ活用”が設計思想になっています」。

現在は世界有数のパブリッククラウドに成長していることも強調し、「世界的な調査会社ガートナーのレポートによれば、Asia PacificにおけるIaaS領域ではAlibaba Cloudのシェアは19.6%で1位です。世界規模で見ても、IaaSでは年間成長率1位、世界シェア3位のクラウドになっています」と説明。

 

Alibaba Cloudの市場評価

 

さらに、アリババの規模をわかりやすく示す例として提示したのが、毎年11月11日に実施する“独身の日(ダブルイレブン)”。「2018年を見ると、アリババはこの1日だけで取扱高3.5兆円を記録しています。これは日本の大手ECモールの1年間の流通総額に相当します。独身の日を支えるAlibaba Cloudは、オンラインサービスのほぼ全てをコンテナ化、大規模ファイルやイメージのP2P配信による高速化などを行い、毎年パワーアップしています。そして、現在このAlibaba Cloudは一般にも公開されて、皆様にご利用いただくことができます」。

 

双11における実績

Alibaba Cloudの利用シーン

Alibaba Cloudの利用シーンとして、まず松田が挙げたのは“中国ビジネス”。「Alibaba Cloudは中国発のクラウドであり、中国のシェアが圧倒的に1位であり、現在も中国で伸長を続けています。そのため、我々の武器は何といっても中国です」。

 

中国における規制

 

日本企業が中国でビジネスを行ううえではいくつかのハードルがあり、その課題を解決できる強みがあると松田。「中国国内ではAWSもAzureなどのグローバル企業のクラウドサービスも提供していますが、外資系企業は直接通信事業を行うことができないため、中国国内の企業との提携という形でサービスを展開しています。そのため、利用する際には3つの問題があります。①中国リージョン専用のアカウントを発行しなければならない、②中国本土以外とバックボーン(閉域)接続ができない、③中国現地法人の営業許可証が必要になることです」。

その点、Alibaba Cloudはこれら3つの問題をクリアして、他のクラウドとは異なり日本から中国本土内にサーバーを作成可能で、バックボーンネットワークで日本からも接続可能であることをアピールしました。

 

中国における規制

 

また、中国特有の課題として、国家的に情報を制限する「グレートファイアーウォール(金盾)」にも触れ、「中国ではGoogleやFacebook、Twitterなどはグレートファイアーウォールでブロックされているため、通常では日本から利用することができません。でも、Alibaba Cloudでは“CEN(Cloud Enterprise Network)”というグローバルネットワークを構築するサービスを提供していて、これを利用することで中国リージョンと安価にダイレクト接続ができるため、GoogleやFacebookなどを利用することができます」。さらに、CENの特徴として、簡単導入、自由な帯域設定、高速・低遅延の3つを挙げました。

 

CENを使った企業ネットワーク

 

他にも中国ビジネスでは「中国サイバーセキュリティ法」を意識する必要があることも説明。「これはインターネット分野の安全保障を目的とする基準法であり、個人の権利保護のみではなく、国家の利益の保護も目的とした法律です。この法律によって、通常は国外にデータを移すことができず、通常は日本から中国のデータを見ることはできません。その点もAlibaba Cloudを利用すれば中国国内にサーバーを置くことができるので、合法的にデータにアクセスすることが可能になります」。

 

CS法

Alibaba Cloudのプロダクト

ApsaraDB for RDS

 

Alibaba Cloudには、仮想サーバー、コンテナ、サーバーレス、ストレージ、メディアサービス、ネットワーク、データベース、モニタリング&マネジメント、セキュリティ、IoT/AIまで、さまざまな領域のプロダクトが揃っていることも説明しました。「仮想コンピューティングサービスのECS、リレーショナル・データベースサービスのApsaraDB for RDSなど、プロダクトラインナップも充実しています」。

 

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最後に、「Alibaba Cloudは中国本土でもグローバルでも使えるメガクラウドであり、他のクラウドサービスにも負けないプロダクトが揃っています。まだ日本でサービスがはじまって3年ですが、国内事例も増えてきているので、まずは中国向けのシステムや中国オフショアGFWなど中国との接続における課題の解決における利用を検討してみてください」とまとめました。

 

講演資料はSlideShareにも公開されていますので、あわせてご覧ください。

 
<お知らせ>
SBクラウドではAlibaba Cloudに関するハンズオンセミナーを定期的に開催しています。最新のスケジュールはconpassのページをご確認ください。
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